2021年度マーケティング・プランニング・プロジェクト体験談

担当:黒岩 健一郎教授

「実践的なデザイン思考を学べる場所」

山田 将平さん(2020年度イブニングコース入学)

山田 将平さん

なぜ履修したか

私がマーケティング・プランニング・プロジェクト(MPP)を専攻したのは、デザイン思考を体系的に学べる貴重な機会だと考えたためです。
昨今デザイン思考という言葉が流行しており、私も様々な書籍を手に取っていますが、語り手によってその意味や解釈が様々で、なかなか掴みどころがないというのが現状です。しかしながらロジカルシンキングがコモディティ化した世の中にあって、デザイン思考をいち早く正確に身につけることが、これから先の時代を切り開いていくために必要不可欠だということも同時に理解しています。

2021年度の本授業ではマーケティングとデザイン、それぞれ専門領域の異なる教授陣を擁し、デザイン思考を用いたマーケティング・プランニングを行うということで、これはデザイン思考の自分の中でのディテールや定義づけを明確にする貴重な機会であると感じ、またそれを大学院の授業という、良い意味で失敗が許される環境でチャレンジングに取り組めることがより大きな学びに繋がると感じ、履修に至りました。
および、私の現職はマーケティングとデザインの双方が求められる職務内容であり、本授業で学んだことをダイレクトにビジネスに生かしやすい環境であることも、背中を押す一因となりました。

授業で学んだこと

デザイン思考にまつわるフレームワークや様々な捉え方・徹底したユーザー目線に至る方法を体系的に学べました。
特にビジネス人としてユーザー視点に至れない遠因や無意識のバイアスを発見できたことは貴重で、自身のビジネスシーンに転換した際、実践的にデザイン思考を導入できる足掛かりになったと感じています。またエクストリームユーザーの尊重というユーザーの捉え方は非常に興味深く、意図的に最大公約数的なマスを取らずニッチなコアターゲットにフォーカスすることで新たなビジネスを創出することができることを目の当たりにしました。

デザイン思考はビジネスシーンでの導入が後発であるため、既存の思考・発想との差異が明確になっているように感じます。また一般的にはインプットされていない思考でもあるため、多くの生徒が同じフェーズで議論を交わすことができるというのが今デザイン思考を学ぶことのタイムリーな魅力だと感じます。
教授陣もビジネススクールという場にあって、多くの生徒のベースにはロジカルシンキングがあることを織り込み済みで、その上でどのようにデザイン思考を取り入れるかユーザー(=生徒)視点での授業を心がけてくれている為、銘銘が自分なりにデザイン思考を腹落ちさせやすいような授業構成になっていることは非常に有難かったと感じています。

学んだ内容を今後どんな風に活かしていきたいか

新しいサービスを生み出し、世の中にイノベーションを創出していきたいと思います。
まずは今まで自分が自分なりの解釈で取り組んでいたデザイン思考を、この授業で学んだ内容にてもう一度洗いなおすことで新たな発見や解決策が生まれるはずです。よくイノベーションは異なる領域のアイデアを掛け合わせることで生まれると言われますが、この掛け合わせの元となるアイデアを増やせることが新しい発想を習得することの大きなメリットであると考えています。今まで看過してきた、もしくは解決したと思ってきた様々な課題に対して、もう一度時間をかけて向き合うことでより新しく大きいイノベーションを創出したい。本授業で学んだ内容はそれだけのポテンシャルを秘めていると思います。

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