マーケティング意思決定モデル [専門科目(300番台)]

担当:グレン・E・メイフュー教授

松元 涼子さん(2017年度フレックスコース入学)

このクラスでは、主にマーケティングマネージャーの目線に立って、市場調査や商品開発、マーケティング戦略立案の場面で意思決定を行う際に、エクセル上で動くモデルを活用して、より良いビジネス判断を下す力を養います。

授業の流れは、マーケティング理論の講義→使用するモデルの解説→各自ケースを読み込み、モデルを使って分析→レポートを作成・提出→先生による解説、となっています。ケースはどれも具体的な事例をベースにしています。たとえばITメーカーが新製品を投入するにあたり、事前に実施した消費者へのアンケート調査結果と、競合の製品情報などの情報を分析して、そこから自社のマーケティング戦略を立案する、といったものです。

この授業の面白いところは、ケースの設定や枠組みに自由度があり、解釈により様々な考え方ができるところや、絶対的な正解が無いので、各人が個性ある戦略を立てることができること、そしてモデルを回す際の設定を変えることにより、様々なシミュレーションを通して幅広い考え方ができるようになるところだと思います。15週間の授業の中で、5つほどのケースとそれに対応したレポートの提出があり、期末には少し複雑なケースでいくつかの分析モデルを使用する最終レポートが課せられます。ケースによってはレポート作成に時間を使いますし、決して簡単とは言えない内容ですが、設定した条件や入力した数値により違った結果が出てくることや、2Dだけでなく3Dで示されるグラフなど、視覚的にも楽しめることもあり、興味を持って課題を進めることができました。

授業はPCが常設されている教室で実施され、必要なソフトウェア(エクセルのアドイン)やケーススタディのファイルなどは教室と自習室の指定PCにあらかじめ保存されており、授業中や学校での自習時間はそれを使うことになります。ソフトウェアは生徒自身のコンピューターにもインストールできるようになっているので、自宅でも進めることができます。また、履修期間が終わってもアドインを自分で活用したい人は2年間のライセンスを割引で取得することもできるので、授業で学んだことを実務に応用することも可能です。

講義や資料は英語ですが、メイフュー先生がわかりやすく、そしてゆっくりと解説してくださるのと、ケースの文章も明瞭なので、英語の授業に慣れていない人でもじゅうぶん対応できると思います。また、モデルの使用も慣れればそれほど難しくないので、数学やエクセルが特に得意でなくても問題ありません。マーケティングの中でもユニークな授業だと思いますので、新しいことに挑戦したい人に特におすすめです。