2017年度ビジネス・アナリシス体験談

担当:森田 充准教授・吉野 貴晶教授

ビジネス・アナリシスを受講して

松尾 明

松尾 明さん(2017年度フルタイムコース修了)

入学に至った経緯

私はフルタイム・コースの学生で、青山ビジネススクール(ABS)に入学するまで、当然ながらファイナンスについて全く知識がなく、投資は将来的に誰もがやるような時代になると感じていましたが、何から学び始めればいいのかわからずにいました。

また、学部で経営・経済系を専攻したわけでもなく、人生において金融、会計の分野を全く学んできていなかったので、自分で勉強するにはハードルが高いなと感じていました。

私は将来的に金融系の業界で働きたいと考えていたこともあり、働く前に金融に必要な基礎知識と理論、財務情報の読み方やツールの使い方などを大学院で学びたいと考えました。

ABSにはビジネス・アナリシス(BA)という体験型学習プログラムが提供されており、このプログラムでは現場で活躍されているアナリストやアセットマネジメントで働いている卒業生から教えていただける機会があります。また、投資の基礎から実際に運用を体験するところまでが一つになっているプログラムであるいうことを知り、ABSのビジネス・アナリシスを履修したいと思い、入学し、2年次で履修選択しました。

金融業界で働かれている方々がゲスト講師としていらっしゃるので直接お話を伺う機会も多くあり、また、実際に機関投資家の間で利用されている大和総研ビジネス・イノベーションご提供のPOETというツールを使って情報を集めたりすることができるので、貴重な体験ができると思います。さらにアナリストやファンドマネージャーはどのような視点で投資の判断を行い、どのような情報を基に分析を行い、銘柄を選んでいるのかを生の情報を基に教えてくださるので、とても勉強になりました。

授業で学んだこと

前期は座学の講義スタイルが多いですが、アナリストとして分析したことをもとに対象企業のIR担当の方のお話を伺ってディスカッションを行いました。様々な業界・職種で働いている方々がクラスにいるので、多様な視点からの意見を聞いて議論ができ、とても刺激のある濃い内容となりました。

座学ばかりではなく、グループディスカッションなども行いますので、勉強はもちろんのこと、普段では出会うことのできない人たちと深く関わることになりますので、人的ネットワークの幅がとても広がります。特に私は学部卒からABSに入学しましたので、同級生のほとんどが年上で社会人経験の豊富な方々が多く在籍していることから、吸収することがとても多く、普通に新卒入社するだけでは得られない人たちとの繋がり、学ぶことのできる環境に身を置けたのは凄く人生にプラスになったと思います。

後期は、100億円を元手にファンドをチームで運用をします。これがBAの一番の楽しくも大変な部分だと思います。流れとしてはファンドの投資哲学・運用方針を決め、それに基づいてどのような基準で銘柄を選定するか検討し、ポートフォリオを組成します。その後、運用結果をもとにメンバーと議論し合い、銘柄のリバランスを行うPDCAサイクルを回して、半年弱運用を行います。

私たちのチームは社会人2人と学部卒の私を含めた3人で運用をすることになり、テーマは意外と早く決まったのですが、運用方針、特にリバランス方針を決めるのに苦労しました。リバランスした銘柄と運用発表用の資料を提出する際、毎回様々な問題に直面するのですが、先生方に教えていただきながら、メンバーと平日であれば夜遅くまで、もちろん土日もPCルームや演習室にて多くの議論をしたのは今ではとてもいい思い出です。

学んだ内容を今後どのように活かしていきたいか

この4月から私が入学前から希望していた金融業界で資産運用職に就くことになりました。BAのおかげで普通に働いていれば、知ることのなかった多くの企業、ストックマーケットの理論や仕組み、考え方、分析の仕方など、BAで学んだこと、大学院生活で学んだことを活かして、企業の調査、分析を行い、将来的にはファンドマネージャーを目指していきたいです。新しい情報は常に流れてきますので、常に知識やスキルを貪欲に求めていく気持ちを持って、学び続けていきたいです。

(2018.3月 掲載)

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