『「仕事」X「母」X「MBA」40越えての自分への挑戦』

武井 美樹さん(株式会社ファイブフォックス 経営戦略室 広報 2016年度フレックスコース入学)

1. ビジネススクール志望動機

私がMBAを志望した理由は、海外(オーストラリア・香港)13年、帰国後10年が経過し、ダイバーシティの環境下でコミュニケーション能力・リーダーシップ能力を養い実行力や仕事力を勝手に過信していたところ、上司から「論理的思考が足りない」と自分の弱点を指摘されたことが悔しくて、「何とか克服したい!」という思いと、「これからのキャリア開発で一頭地抜け出た結果と業績を残すには何が必要か?」を考えていた際に「戦略を立てられる力」が必要だと知ったことがきっかけです。
私は物事を短絡的に捉え、すぐ行動してしまうことが多いため、この「戦略力」という言葉はまさに目から鱗が落ちる思いで、人生で初めて“MBA”と言う言葉を検索しました。
また100年ライフと言われる時代の中で、職業人生を送るには、手持ちのスキルだけでは乏しく、新しい知識とスキルの習得が不可欠であると感じ、MBAを志望しました。

2. 青山ビジネススクール(ABS)に入学してどう感じたか?

ABSでのキャンパスライフは予想以上に課題もきつく、ついていくのに必死でした。しかし何より同じ志を持つ仲間たちや才能溢れる先生方との出会いは私の世界観、人生観を大きく変えるほどに「新たな価値観」を創造してくれました。年齢、国籍、業界も異なる多様なビジネスパーソンが仕事帰りにヘトヘトになりながらも、一同に集結し、学び、議論を交わしていく。その世界に上下関係はなく、それぞれがお互いを尊重し、時には意見が合わず討論することもありました。自分よりよほど予習していて鋭い意見を言う仲間に対して尊敬すると同時に焦りを感じたりもしましたが、分からないことを恥ずかしがらずに聞ける環境、丁寧に教えてくれる仲間や先生方には大変感謝していますし、私にとってはかけがえの無い時間でもあります。

3. 仕事と家庭の両立

私には高校生と小学生2人の娘が居り、「仕事」と「母」だけでも24時間奮闘していた中、「MBA」も加わり“3足の草鞋”を履く生活が始まりました。ただでさえ子ども達と過ごす時間が無い中で、朝しか顔を合わせられない日が続き、母としての後ろめたさを感じ、“大切な何かを失っているのでは?”と自身を責めることもありました。一方で、想定外の2つの相乗効果もありました。ひとつめは娘達が率先して家事を行うようになり、自立したことです。もうひとつは学校の無い日にリビングで一緒に肩を並べ、励ましあいながら勉強し、子ども達には母が働きながら学ぶ姿を見せることで“大変な何かを乗り越えるために必要なこと”を身をもって伝えられたのではないかと思います。また「勉強しなさい!」と言われることがいかに辛いことなのか、私自身が学生になったことで子ども達の気持ちが痛いほど理解でき、「何かを手に入れたければ努力が必要」という事実を一緒に体感できたことで、これから社会で生きていく子供たちに少なからず人生のメッセージを伝えられたのではないかと思っています。そして子供たちにとっては何よりも私から「勉強しなさい」と言われなくなったことが一番嬉しいようです。

4. ABSの良さ

ABSの魅力は語り尽くせないほどありますが、特筆すべきは3つあります。1つ目は何といっても青山という立地で学生気分を味わえる広い敷地の銀杏並木のキャンパスです。2つ目は国内MBAの中でも最大級を誇る136科目にも及ぶ履修科目の多さと、それに匹敵する多方面で活躍されている素晴らしい教授陣です。1年時は必修科目で基礎を築き上げ、2年時からは各々興味ある科目を履修しますが、得意分野を更に深堀りし、プロフェッショナルを目指す方、敢えて苦手分野を履修して視野を広げる方など、それぞれの多様なニーズに応えるだけの科目数の多さに、とても2年では足りないほどの魅力的な授業が満載です。3つ目は女性比率の多さです。クラスの約1/3は女性で、私のように「仕事」X「母」X「MBA」の3足の草鞋を履く人も多く、お互い励ましあいながら通えるのも魅力のひとつです。

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