2017年度マネジメント・ゲーム体験記

担当:岩井 千明 教授/福井 一枝 非常勤講師

「大切な仲間を作り、充実した学生生活となりました」

李 強さん(2017年度フルタイムコース修了)

なぜ履修したか

青山ビジネススクール(ABS)の入学を決めた理由の一つが500番台科目の一つである「マネジメント・ゲーム」を履修するということです。シミュレーション・ゲームとは言え、単なる数値入力のゲームではなく、実際に経営者の立場になって会社のビション、事業戦略を考え、本当に一から事業を立ち上げるプロセスを体験できると感じました。一年目で学んだデータ分析、統計、マーケティング、ファイナンス、競争戦略、オーペレション・マネジメントなどの基礎知識、全てを活用出来る科目はこのマネジメント・ゲーム以外にはほかにないと思って、履修することに決めました。

授業で学んだこと

私はゲームでCEO役を任せられましたが、本当に自身が役割を果たせるか心配でした。会社経営において最も重要なことはCEOが会社の方針やビジョンを正しくメンバーに伝えることであると深く感じております。最後になって振り返ると、最初私が考えた会社の姿と全然違っていました。なぜかというと、ゲームが進むほど意思決定のサイクルが短くなり、また会社の業績も良くなかったため、焦って目の前のことしか考えられなくなっていたからです。本来、会社は2、3年で終わるのではなく、長続きしていくべきものなので、そのためのビジョンを立てて、それを実現するために頑張らなければならないと思います。

様々な個性を持ったメンバーを一つにするのは本当に難しいことだと感じました。戦略を立てるときの意見不一致もあり、仕事量の多さに不満を持つメンバーもあって、それを調整しなければなりません。その調整は誰か一人でやるのではなく、みんな一緒にやらないといけないと考えています。今回のメンバーはお互いに助け合い、意見が一致しないときは、しっかりコミュニケーションをとって、「全員の声を聞いて、意思決定をする」というプロセスをとり、発言機会を設けて、一人一人の考えをみんなでディスカッションして最終決定をしたため、チームワークがすごく良かったと思います。

5名の取締役メンバーとの有効なコミュニケーションはとても重要であると感じました。毎期の経営状況をステークホルダに報告することで、アドバイスをもらい、取締役会では一年間ごとに来年以降の事業計画の承認をもらいました。常に戦略を変えている私たちに一貫性を持って経営をすることが重要であると話してくれました。もっと詳しい情報を速やかに提供し、コミュニケーションを多くとることで、勉強になるものはいっぱいあると感じました。

学んだ内容を今後どんな風に生かしていきたいか

マネジメント・ゲームを通じて、学んだ多くのことを実際に活かせると考えております。仕事に当たる際に、常に経営者の視点にたって物事を考え、一角を見るのではなく、全体をみながら仕事を進めたいです。もちろん、ゲームで学んだ大量データの分析方法や戦略の立て方などもとても有用で、市場分析やマーケティング戦略を考えるとき、こういったスキルを活かしたいです。将来、自分で会社を経営するのが夢ですが、コミュニケーション力も今以上に伸ばしたいため、ゲームで学んだことを常に頭の中で振替ながら、職場で活躍したいと思っています。

(2018年3月執筆)