インターネットビジネスプロジェクト(IBP)を履修して

ITを利用したビジネスモデル立案に興味があり履修

端 良浩さん(2015年度フレックスコース入学)

1年を掛けて効果的に学習内容が定着するプログラム

インターネットビジネスプロジェクト(以下、IBP)は1年を通して実施されるプログラムであり、四半期毎に4ステージに分けられ進められました。プログラムが終了した際は、1年を掛け学習内容が効果的に定着する様に設計されていると感じました。

IBPではまずビジネスで利用するインターネットの知識の範囲、すなわち全体感を把握します(ステージ1)。次は逆にインターネットを構成する一要素を課題に深耕しました(ステージ2)。そしてインターネットをツールとして利用したビジネスプランを立案し、起業フェーズの体験学習を行います。これにより再度広い目線で様々なビジネスの側面を学習しました(ステージ3)。最後はこれまでの全ステージで学習し、特に重要な内容をレビューしながら知識を深めスキルを向上させます(ステージ4)。

学習対象となるテーマも各ステージの講義毎に違い、技術の歴史から最新トレンドなど、様々な内容を包括的に学ぶ事ができます。例えば、ステージ1ではインターネットを利用する事によるビジネス上の特徴や影響を戦略・マーケティング等の側面で評価、またインターネットの物理構成・プログラミングのコードやアクセス解析等の技術側面等を学習しました。

ステージ2では5-6名でチームを作り、スマホアプリのプランニングから外注まで行い具体的に成果物を完成させます。また、ステージ3は事業計画書の提出を最終目標とし、環境分析・ミッション設定・戦略策定・マーケティング要素の検討・活動計画・人員計画・資金繰り・出口戦略、等の起業や新規事業立ち上げで必要とされる要素を包括的に検討します。またステージ2及び3はグループワークが中心であり、チームビルディングやリーダーシップ等の実際のビジネスで必要とされるソフト面のスキルも養う事ができます。

難しいビジネスプランニングを多様性のある環境でチャレンジ
優れたアイディアはそこから生まれること学んだ

IBPは500番科目ですので、他授業に比べ一つの課題に対して圧倒的に広く深く内容を検討します。しかし、限られた時間の中でメンバーと議論を進めなくてはならないので、時にはSkypeを使い何度も議論を重ねました。

ステージ2及び3のアプリ開発計画や事業計画策定では、毎回の講義時に進捗を発表します。国籍・年齢などバックグラウンドが様々なメンバーでチームが構成され合意形成の難しさを都度経験しました。また、ステージ3では中盤に差し掛かった時点でプランの大幅な見直しが必要となり、有効性のあるプランを策定する難しさと大切なポイントを学びました。様々な議論を通して、他メンバーの優れた発想やアイディアに触れる事で、アイディアをぶつけ合う事が優れたプランを生み出す為に必要不可欠である事に気付きました。

マネジメントに必須なスキルを習得できるMBAのキャップストーンとして相応しいプログラム

私は当初インターネットを利用したビジネス立上げのスキルを養う事を目標としていました。私が500番科目の履修を決定した2015年頃はディープラーニングに注目が集まりはじめ、実ビジネスのフェーズで第3次AIブームがはじまった時期でした。また、インダストリー4.0やIoTと言ったICTやビッグデータを利用した様々なビジネスモデルが勃興し、ビジネスに於いてバックエンドのみならずフロントエンドでインターネットを利用する事が避けられない状況を実感していました。その為、実際にインターネットやITを利用したビジネスモデルの立案を通して、理解を深める事を目的に履修を決めました。結果としては、企業のマネジメント層として自社の経営判断に必要な基礎ITスキルを広範囲に学習する事ができたと感じています。

全ステージを終えた時、履修前に知っていた知識はより深く理解し、他者に説明できる様になり成長を実感する事が出来ました。また、ITに関する知識のみならずビジネスプランニングのスキルやチームビルディングのソフトスキル面も伸長していると実感しており、今後業務で直面する課題に素早く判断する為の判断基準を確立する事が出来たと思います。

この様にIBPはMBAカリキュラムのキャップストーンに位置するプログラムに相応しく、ITのみならずマネジメントに必要なスキルを包括的に身につける事が出来るプログラムです。