2015.08.07

細田髙道教授の論文がInternational Journal of Production Economicsから出版

細田髙道教授

オペレーションズ・マネジメントおよびテクノロジー・マネジメントの分野でトップ10に入る学術誌International Journal of Production Economicsから、細田教授が共同執筆した論文Fill rate in a periodic review order-up-to policy under auto-correlated normally distributed, possibly negative, demandが出版されることが決定いたしました。この研究は、英国とオランダの大学研究者との共同研究の成果となります。在庫管理用語のfill rate (充足率)と呼ばれる指標の推定について、新たな手法を提案したものです。

例えば、ある商品を在庫として100個保有していた場合を考えてみましょう。仮に100個全てが売れ切れてしまった場合、何人の人が購入できなかったのでしょうか?お客さんが101人いれば、購入できなかった人は(たったの)1人となり、機会損失は1個となりますが、もし150人であれば、50個の機会損失をしたことになります。このように、どれだけの需要を充足できた(あるいは、満たせなかった)のかを知ることは、サービスや売上を考慮する場合に非常に重要な事項となります。

購入できなかった人の数を知ることは、一般にはあまり簡単なことではありません。しかしながら、もし限られたデータからある程度の精度で予想がつくのであれば、特別な調査を実施せずともサービスレベルや売上を上げることが可能となります。

この値の推定方法については、これまで世界中の多くの研究者から様々な方法が提案されています。今回出版となった論文では、従来のどの方法よりも正確で幅広い状況に適用可能な手法を提案していることが評価されました。